超難関中学受験において圧倒的実績を誇る塾といえば、有名な「サピックス」。なんといっても最難関中学ナンバーワンの合格実績は驚くほどです。
その中でもαクラスは、将来の東大生予備軍・天才集団が集まるといわれています。
アルファクラスは通常クラスとは講義内容も教師のレベルも違い、御三家を始め難関中学への近道です。
このアルファクラスですが一体どのような勉強法をしているのでしょうか?
そこで今回は、アルファクラスと通常クラスの違いなど、アルファクラスについて徹底解説していきます。
- αクラスと通常クラスの教師の違い
- αクラスの授業の進行速度
- αクラスのクラス替えの特徴
- αクラスのクラスの宿題
Contents
SAPIX(サピックス)のアルファクラスとは
SAPIXでは、校舎の規模にもよりますが、原則1クラス15人前後という少人数クラスで指導がおこなわれています。
その中でもトップの成績を残す生徒で構成されているのがアルファクラスです。
SAPIXのアルファクラスと一言で表しても、校舎によってはアルファクラスの中でもランキング分けがなされ、アルファ1、アルファ2とレベルが変わっていくイメージです。
SAPIXのアルファ1クラスに在籍している生徒は、勉強をする上でこの2つに分かれます。
- 閃き力、思考力、論理力などを兼ね備えた天才型のタイプ
- 膨大な量の努力をして解けない問題の数を減らしていった努力型
SAPIXの中でもトップ層なので、全国偏差値は65を超えている子供たちしか居ない状態のクラスです。
α1とは!?アルファクラスにはα1からα4まである
αクラスは、アルファベットクラスとは逆でα1が一番上位のクラスで、数字が進めば進むほどαクラスの中では下位クラスです。
α1はαクラスでもっとも上位のクラスとなります。偏差値でいうと60以上をアベレージでとれる生徒たちであり、志望校は、男子は筑駒・開成、女子は桜蔭が大半となっている。スーパー小学生たちの集まりです。
アルファベットクラスにも言えることですが、どちらも1クラス20人以下で、「組分テスト」と「マンスリーテスト」の2つのテストでクラス分けが行われます。
- 組分テスト…実力テストで、テスト範囲はない。年に3回行われます。
- マンスリーテスト…復習テストで、テスト範囲が決まっています。月に一回行われます。
この2つのテストの成績でクラスアップを目指します。もちろん成績の点数によってはクラスが下がることもあります。
つまり、αクラスとはサピックス小学部の中で成績が優れている、賢い生徒たちが集まるクラスということです。
αクラスが一番上というのは小さい規模の校舎・大きい規模の校舎関係なく共通です。
ただし、人数やクラス数に関しては、校舎により差異があります。比較的小さい規模の校舎ではαクラスの人数が少ない印象です。
それぐらいαクラスに入れる生徒は厳選していると思えます。
αクラス(アルファクラス)の基準点

偏差値でいうと、偏差値60前後のラインになります。
点数でいうとだいたい210点~218点ぐらいになっています。テスト内容は、社会・国語・理科・算数の4教科。
その時のテストによって前後しますので、参考程度にとどめてください。
αクラス(アルファクラス)の勉強スタイル
αクラスでの勉強スタイルは大きくはアルファベットクラスとは変わりませが、サピックスオリジナル教材は、このαクラスを基準に作られています。
そのことからもサピックスが1番力を入れているクラスであることは間違いないですし、熱心で優れた先生も多いです。
もちろんアルファベットクラスにも、熱心で優れた先生はいますが、比較すると間違いなくαクラスの方が優れています。
更に、αクラスになると教科書には乗っていない解き方なども教えてもらえます。
アルファベットクラスでは難しくてわからないが、αクラスになると理解できるということでしょう。授業の質という点では大きく変化できると思います。
αクラス(アルファクラス)を維持するための勉強法
αクラスに入ることも大変ですが、αクラスからアルファベットクラスに落ちないように維持することは更に大変です。
サピックスのクラス分けは結構細かく点数で分けられており、その幅は8点~15点ぐらいです。
αクラスにぎりぎりで入れた生徒に関しては、いつもよりケアレスミスが少し多かったで変わるようなものです。
不動のαクラスは本当に一握りだと思って下さい。
このレベルぐらいの生徒になると頭がいい子が多いので、解き方を丸暗記してしまっていて、少しひねられると対応できない生徒が多いと思います。
ですので、解き方重視の「how to」の勉強法ではなく、なぜこの解き方なのか、なぜこの公式を使うのか?などの思考力重視の「why」の勉強法に変化させていきましょう。
脱丸暗記です!(覚えることはもちろん覚えます。)
それがαクラスとアルファベットクラスの大きな差となっています。
いくら勉強してもαクラスに上がれない生徒は間違いなく、丸暗記の勉強方法に陥っていると思うので、1度勉強方法を見直してください。
成績上位の生徒が集まってくるαクラスでは、競争が激しくなり、あきらめる子供が出てしまうので、やる気を維持することが何よりも大事になります。
一緒になって応援してあげましょう。
αクラス(アルファクラス)は教師が違う
SAPIXアルファクラスはズバ抜けて優秀な子供たちの集団です。
そのような子供たちを更に伸ばしていくには優秀な教師が指導する必要が出てきます。
普通の教師が指導したのでは、普通の授業しか展開されず、子供の知的好奇心を刺激するネタや、子供たちに意図的に考えさせる時間を作るといった工夫がなされないからです。
そうした、普通の授業ではズバ抜けた偏差値を持つ子供たちは飽きてしまうのです。
そのため、アルファクラスをSAPIXで担当できる教師は各校舎のエースといわれる教師が受け持つことがほとんどです。
そのため、優れた教育を受けることができるといわれています。
αクラス(アルファクラス)は授業の進度が速い
教師が違えば当たり前だと思われるかもしれませんが、SAPIXのアルファクラスは授業の進度が他のクラスよりも圧倒的に速いです。
そして、優秀な子供たちに対してしか使うことができない指導方法です。
- 50分なら50分という決められた時間の中で解くことのできる問題量を増やすことができる。
- 速い授業についていこうとすることで、脳の処理速度が上がること。
- 速い授業に遅れまいとして子供たちの集中力が磨かれること。
- 決められた時間の中で教わる→解く→解説を聞く→もう一度解くという良いサイクルが作れること。
このように、速く授業を進めることによるメリットはとても多いのです。
しかし、一方で忘れてはいけないことがあります。
それは、授業の速度についていけず理解ができないまま取り残される子供が現れることです。
SAPIXでは、授業の進度・スピードの基準を成績上位2割の生徒を対象におこなっています。
通常の学校などであれば、中間成績の生徒を対象にするのと比較すると、大きなギャップを感じることも少なくないのです。
そのため、SAPIXのアルファクラスの学習についていくために家庭教師を併用して学習する家庭も少なくありません。
あるいは、別の塾にも通うという人も居ます。
このようにして、SAPIXの授業のスピードに慣れておけば全国偏差値は65以上になることがほとんどなので目標校への進学を実現できるのです。
αクラス(アルファクラス)は宿題が多い
SAPIXアルファクラスの特徴を伝える上で忘れてはいけないのが宿題の量が膨大であることです。
SAPIXのアルファクラスでは、プリント教材を主にした宿題がでてきます。
このプリントや普段のテキストをこなすと、年間で数キロに及ぶ量の問題集とプリントを解くことになるのです。
こうした宿題の量が多いことのメリットは、家庭学習の習慣が嫌でもつくことと半強制的に復習の機会を作ることができることです。
そのため、このような膨大な量の宿題が出されています。
αクラス(アルファクラス)のクラス替え
SAPIXのクラス替えの特徴は、1度のテストで全てが変わることです。
早稲田アカデミーのように連続で成績が悪ければなどではなく、1回のテストの結果が全てとなります。
これには大きな魅力があり、子供たちや各家庭は1回1回のテストを大事にするようになります。
模試だからとか、塾内のテストだからなどとは考えず、しっかりと準備をして全員が臨むのです。
本番は1回限りのテストです。そうであるならば、模擬試験であっても手を抜くことは許されず、目の前のテストで合格点を取り続ける必要があります。
αクラス(アルファクラス)はクラス替えの頻度が多い
一般の塾のクラス替えは、3ヶ月に1回ほどのペースで行われることがほとんどです。
例えば、早稲田アカデミーのトップクラスSSというクラスでは2回連続で模試の増減を見てクラス替えがおこなわれます。
そのため、ある程度成績が伸び悩んだ回があったとしても、次のテストで挽回できればクラスがさがってしまうことはありません。
一方でSAPIXでは、毎月クラス替えが行われます。
毎月のマンスリーテストが行われ、その成績でクラスが変わるのです。
さらに、3ヶ月に1回の組み分けテストが行われるので、年間で15回クラスが変わる可能性があることになります。
1ヶ月に1度以上の頻度でクラスが変わるということです。このクラス替えが頻繁に起こるということにはこのようなメリットがあります。
- クラスが下がらないように勉強しようと危機感を持って勉強できること
- 次のテストでアルファクラスに上がろうと思えること
こうすることで、上位の生徒も下位の生徒もモチベーションを保ち続けることができます。

αクラス(アルファクラス)の2つのテスト
マンスリーテストの特徴
マンスリーテストは毎月の授業内容の総まとめテストです。
範囲が決まっており予習や復習をすることで対策を練ることができます。
また、マンスリーテストで毎回好成績を残せるということは、その月におこなった内容を定着させている証になるので学習到達度を測る意味でも良いシステムになっています。
組み分けテストの特徴
組み分けテストは範囲の無いテストになりますので、本来の実力を計りやすくなります。
さらに、組み分けテストでは、クラス替え・実力把握以外にも大きなメリットがあります。
それが、復習をさせることができることです。
いくらマンスリーテストで毎月の復習をしていても学習内容を忘れていってしまうものです。
それが範囲の無いテストを実施することで、テスト前に復習して自分で忘れているところを確認し覚え直すことができるという大きなメリットがあるのです。
アルファクラスに入るには?3つの対策方法
αクラスがすごいということはわかりましたが、入るのが難しいと感じた方が多いのではないでしょうか?
しかし、必要な的確な対策を打てばそんなことありません。
対策がしっかりとできれば、確実にαクラスへと近づくはずですのでご紹介します。
αクラスに入るための対策法①勉強の優先順位をつける
問題で何ができていないのかを理解し、勉強すべき箇所の優先順位をつけましょう。
そのためにも、保護者の方や個別指導の塾で一週間の勉強計画を立てましょう。
サピックスは家庭学習(宿題)が多すぎで、子供が自分で計画を立てることはまず不可能なのでフォローをしてもらうことがオススメです。
がむしゃらに勉強をしてもなかなか成績が上がらない生徒には特におすすめです。
例えば、問題の解き方を忘れかけている時に前回の宿題の部分を一度だけ見るなどです。
解かなくても見るだけ大丈夫です。たった10分ぐらいの時間で成績はぐんとあがります。
αクラスに入るための対策法②国語の記述対策は時間の無駄
国語の話ですが、勉強の効率を上げるため漢字や語句を優先して勉強しましょう。
αクラスに入るためのマンスリーテスト(復習テスト)ならば、授業中にしっかりと解説を聞き、丸暗記してしまう方が早いです。
小学校でも中学校でも高校生でも定期テストの国語は丸暗記です。これが一番最速で点数アップにつながります。
組み分けテスト(実力テスト)になると点がとれないのは仕方ありません。読解力をつけるために音読などのトレーニングを重ねていきましょう。
トータル的に考えても国語の比重は、漢字や語句に置いた方がいいです。
αクラスに入るための対策法③弱点をしっかりと把握してあげる
子供の弱点をしっかりと把握してあげましょう。
マンスリーテストや組分けテストは全体正答率表など毎回詳細なデータが返却されますので、このデーターを元に苦手部分をつぶしていくしかありません。
保護者の方が子供の答案と照合させ、弱点を明確に見つけ弱点をつぶしていきましょう。
その時、正答率には注意してください。正答率50%未満のものは後回しで、正答率が高いものから順に確認作業をしていきましょう。
これにより簡単な問題の凡ミスが劇的に減り、基礎の抜け漏れが確認できます。
SAPIX(サピックス)まとめ
SAPIXアルファクラスの特徴をお伝えしていきましたが、伝えたいことはSAPIXのアルファクラスは修羅の道だということです。
しかし、大変だからこそアルファクラスをキープすることに、親子ともども達成感を感じ目標として設定することができるのです。
さらに、アルファクラスに居続ける子供たちは努力をしている子や地頭が良い子が多いのでライバルとして切磋琢磨することができ、更に能力を伸ばすことができます。
中学受験を考えるなら、まずはSAPIXのアルファクラスを目指してみてはいかがでしょうか。
