日ごろからため込んでいる疑問があります。
口にすると「ナニサマ!?」と言われそうだから黙っているんですけど、
ここはインターネットという安全地帯だから、勇気を出して言わせてもらいます。
何を買ってもやたらと高いデパ地下で、フツーに惣菜を買ってるOLが理解できない!
でも同じように疑問を感じている方たくさんいると思います。特に、
- ある程度のキャリアを積んで自立した収入を得ている女性
- 生活感がしっかりと身についてる節約主婦層
にとっては、失礼ながら「私よりもお金もってないよね?」と思うOLがデパ地下でガンガン買い物をする姿は、理解の範囲を超えています。
一体、彼女たちは何を考えてデパ地下で買い物をしているのでしょうか?
ちょっと掘り下げて考察していきましょう。
Contents
デパ地下は高い?お値段をデパ地下・スーパー・レストランで比較してみる
「デパ地下は高い」
そんなこと、改めて言われなくても誰でも知っている常識ですよね。
でも、スーパーの特売チラシを見比べるように、デパ地下の商品と近所にあるスーパーの商品のお値段を比べることはなかなかないでしょう。
というわけで、まずは本当に「デパ地下は高い」のかを確認しておきましょう。
デパ地下のお値段を検証するために、同じメニューでデパ地下・スーパー・レストランのお値段を比較してみます。
比較するお店はこちらになりますので、まずは一つずつ紹介していきます。
- 【デパ地下代表】RF1(アール・エフ・ワン)
- 【スーパー代表】西友
- 【レストラン代表】ロイヤルホスト&帝国ホテル
【デパ地下代表】RF1(アール・エフ・ワン)

デパ地下代表は、大手百貨店のデパ地下惣菜といえばこちら!の「アール・エフ・ワン」です。
アール・エフ・ワンといえば「惣菜で世界最高峰を目指す」というデパ地下惣菜のパイオニア。
デパ地下だけでなく駅構内にも入店しているので、お世話になっている方も多いでしょうね。
ただ、ショーケースをの値段を見るとびっくり!
【スーパー代表】西友
スーパー代表は毎日安売りでおなじみの「西友」です。
都心のスーパーでは格安すぎる値段設定。
ウォールマートカードセゾンで支払えば、毎日3%オフでさらに月に2~7回が毎月5%オフ!
24時間営業の展開や他法人との提携による地方都市への出店など、私たち庶民の生活には欠かせない存在です。
【レストラン代表】ロイヤルホスト&帝国ホテル
食品のスペシャリストであるレストランの代表は、ファミレスの高級枠「ロイヤルホスト」と説明不要の高級レストラン「東京帝国ホテル」にお任せしましょう。
ロイヤルホストはファミレスの中で高級路線。
メニューの質も価格も他のファミレスと比べて高めです。
帝国ホテルは庶民が届かないレベルのホテル。そのホテル内の惣菜も当たり前のように高いはず。
みんな大好き「ポテトサラダ」のお値段を比べてみる
大人も子どもも大好きな「ポテトサラダ」。
画像参考|トクバイニュース
スーパー代表の西友が販売している「ポテトサラダ」は1パックが税込213円。
パック単位の販売で容量に少々のばらつきがありますが、概ね150gくらいはありそうです。
満足感のある分量がお手軽価格で手に入る、やはりスーパーのコスパは最強です!
画像参考|帝国ホテル【公式】
レストラン代表の東京帝国ホテル内のショップで販売している「ポテトサラダ」は、高級レストランの味がそのままの極上惣菜。
お値段はSサイズ150gで税込540円です。
画像参考|エバデリ
デパ地下代表のアール・エフ・ワンの「北海道男爵のデリシャスポテトサラダ」は、厳選された北海道産の男爵いもにベーコンとエビの旨味がミックスされた逸品です。
気になるお値段は100gで税込368円となっています。
アール・エフ・ワンだけ100gあたりのお値段になっているので、西友や東京帝国ホテルと同じく150gで換算したところ、税込価格はなんと約550円。
【150g当たりの値段(税込み)】
スーパー(西友) | 213円 |
レストラン(帝国ホテル) | 540円 |
デパ地下(RF1) | 550円 |
庶民の味「鶏のからあげ」のお値段を比べてみる
ポテサラ勝負は驚きの結果でしたが、では庶民の味の代表「鶏のからあげ」もお値段を比較してみましょう。画像参考|もぐナビ
スーパー代表の西友が販売している「若鶏もも和風唐揚げ」は中パックで税込302円。
中パックは5〜6個入りです。
画像参考|ロイヤルホスト【公式】
レストラン代表の「ロイヤルホスト」ではサイドメニューとして「手作りフライドチキン」がラインナップ。
5個入りでお値段は税込410円です。
画像参考|RF1(アールエフワン)【公式】
デパ地下代表アール・エフ・ワンの「桜島どりのさっくり唐揚げ」は鹿児島産の鶏もも肉を使用したシンプルな味付けが特徴。
お値段は100gあたり税込368円です。
ちなみに鶏のからあげは100gで標準3個程度です。
ここでもアール・エフ・ワンだけ単位が異なっているので「5個」を標準に換算すると、アール・エフ・ワンの桜島どりのさっくり唐揚げのお値段は約600円程度。
【5個当たりの値段(税込み)】
スーパー(西友) | 302円 |
レストラン(ロイヤルホスト) | 410円 |
デパ地下(RF1) | 600円 |
検証を開始するまではレストラン>デパ地下>スーパーが順当で、デパ地下は「レストランほどではないが、やはり高い」くらいの位置付けかと思っていましたが、とんでもない!
まさかの「デパ地下はレストランよりも高い!」という結論となり、面白い意味で期待を裏切られる結果になりました。
レストランよりも高いデパ地下惣菜。
一体いくら?デパ地下で買い物する女性の給料を予想してみる

冒頭で「私よりもお金をもっていないOL」なんて言ってしまいましたが、もしかするとこれは私の勝手な勘違いかも知れません。
そのへんのOLは私よりも高給取りかも知れないのです。
というわけで、デパ地下で買い物をする女性の給料を予想してみることにしました。
リクルート社が女性向けにリリースしている転職サイト「とらばーゆ」が実施したアンケートによると、女性の平均月収は約21万円。
15万円〜20万円未満が約30%、20万円から25万円未満が約35%となっており、デパ地下で見かけるOLたちも概ねこの収入帯にいるでしょう。
ということは、月収20万円程度でランチタイムのお供にレストランよりも高いデパ地下のサラダを買って食べてるってことですか?
私の月収は平均よりも上ですが、とてもじゃないけどランチくらいでレストラン並みのお金は出せません。
「ムリしてデパ地下で買う」という不思議な行動
あるネットリサーチ会社が実施したデパ地下に関するアンケートによると、デパ地下で1回に使う金額はこちらになっています。
- 500円から1,000円未満 ⇒ 約20%
- 1,000円から2,000円未満 ⇒ 約40%
- 2,000円から3,000円未満 ⇒ 約20%
つまり、デパ地下では半数以上の人が1,000円を超えてお買い物をしているということになります。
月収が30万円〜40万円のサラリーマン男性でさえ、ランチの費用を500円以内に抑えている世の中です。
その半分程度の月収しかもらっていないOLが毎日のように1,000円程度の出費をしているわけですから、ハッキリ言って「ムリしてる」に決まっています。
実は私の後輩にも「ランチはデパ地下でお惣菜を買う」という女子がいるので、ちょっと質問を投げかけてみました。
だからムリ目でもデパ地下じゃないとダメなんです!
なんということでしょう…
彼女は「周囲の目が気になる」という理由だけで、ムリしてデパ地下で惣菜を購入していたのです。
早起きしてお弁当を作るよりも、お財布的と相談してスーパーやコンビニの惣菜を買うよりも、彼女にとってデパ地下で惣菜を購入することはスタイリッシュな行動だということですね。
割引きセール目当てだと思われるのが嫌だというセレブ気取りの主婦もいる

デパ地下といっても、全てが高級食品・高級食材というわけではありません。
国内の旬の食材を幅広く揃えてこその百貨店であり、魚・肉・野菜などはお安くはなくても相場から激しくかけ離れて高値で販売しているわけではないのです。
しかも、スーパーと同じく夕方になると割引きシールを貼ってセールが始まります。
より良いものを、より安く。
この心理であればデパ地下を活用するのは賢い女性の知恵だと思いますが、彼女たちはこんな思想でデパ地下を利用しているのではありません。
ある女性は「夕方のデパ地下には行かない、だって割引き目当ての主婦と同じに見えるから」と言っていました。
確かに、開店から昼下がりまでの間のデパ地下はセレブリティにあふれた女性たちが多く、おしとやかに商品を見定めていますが、夕方になると、ある意味で安心感のある主婦層の女性があふれています。
そんな安心感のある女性たちと同じように見られたくないだなんて、まるで「ムリしてセレブ気取りをしている」かのように見えてしまいますね。
周囲の人にリサーチしてみても、ますます私の理解から遠ざかってしまう結果になりました。
なぜ?デパ地下で買い物をする心理を読み解く
収入が格段に高いわけでもないのに、わざわざレストランよりも割高なデパ地下の惣菜を購入するOLたちの心理が分からない…
というテーマで展開してきましたが、いつまでも「分からない…」では面白くないので、その心理を読み取っていくことにしましょう。
理由①とにかく美味しいから

またまたネットリサーチ会社のアンケートに目を向けてみましょう。
「デパ地下に行く理由はなんですか?」という質問に対する最も多数回答となったのが
「おいしいもの・質が良いものがそろっているから」で約58%でした。
この理由なら私でも納得できますよ。
私だって「美味しいチーズが欲しいいなぁ」と思えば迷わずデパ地下に行くし、お世話になっている人を訪ねる際の手土産もデパ地下で買います。
デパ地下には国内外から厳選された食品・食材がたくさん並んでいます。
都心のデパ地下では地方の銘店が、地方のデパ地下では都市部の銘店が出店しており、世の中で「美味しい!」と感じる食べ物が集中しているのです。
美味しい食事を食べたいのは当たり前。ランチタイムには美味しいサラダを食べたいもん!
コンビニやスーパーの惣菜って、美味しくないわけでもないけど「美味しい!」ってほどでもないし、添加物とか心配だし…
うん、納得できる理由ですね。
でも、それだけでは毎日のように1,000円近い出費をするわけにはいきません。
ましてや、先ほどのデパ地下>レストラン>スーパーの序列のように、レストランよりも高いお金を出してまでデパ地下の惣菜にこだわるほど美味しいのかと言われると、納得はし難いですよね。
デパ地下で惣菜をガンガン買うOLたちには、他の理由があるはずです。
理由② そんな自分がステキだと感じるから

アンケート結果を上位から順に見ていくと、
- 美味しくて高品質
- 色々なものがあるので楽しい
- デパートでの買い物ついでに
- デパ地下でしか買えないものがある
などなど、納得できる内容のものばかりでしたが…
ありました!
きっと、デパ地下で惣菜を買うOLたちの心理はコレに違いありません。
「リッチな気分になるから」約19%
つまり、デパ地下でランチに添えるちょっとした惣菜をわざわざデパ地下で買うという「行動」自体に意味があるわけです。
これは女性特有のブランド意識につながりますよね。
例えば、単に財布やスマホを持つことができればいいだけのバッグに、ルイヴィトンだったりシャネルだったりのハイブランドの製品を持ちたがるじゃないですか。
バッグを持っているのではなく「ヴィトン」を持っているという意識と同じです。

デパ地下でサラダを買っているのではなく「デパ地下商品」を買っているのです。
つまり、デパ地下で惣菜をガンガン買うOLは、周りのOLたちがお手製の弁当やコンビニ・スーパーの惣菜を広げて食べている横で、デパ地下の紙袋から取り出したデパ地下惣菜を食べているという優越感と満足感を味わっていることになります。
もしかすると、デパ地下の紙袋と惣菜さえデスクに並んでいれば、実際に口にすることができなくても満足するのかも知れませんよね。
「そんな私ってステキ」という自己満足のためなら、レストランよりお値段が高くても「高い買い物ではない」と感じるのです。
と考えると、やっと彼女たちの行動に納得することができました。
結果 「デパ地下」というブランド力が好き!

デパ地下って「デパートの地下階」の略語ですよね。
デパート、つまり百貨店は、現在の市場に出回っている商品は漏れなく購入できる場所というコンセプトの下に存在している場所です。
ざっくりした言い方をすれば「何でも揃っている商店」みたいなもの。
しかし、現在のデパ地下は、惣菜・お菓子・調味料・食材など、ありとあらゆる分野における銘店が入店するブランドモールのような場所になっています。
デパ地下で惣菜をガンガン買うOLたちは、そのテナントに対するこだわりが強いわけではなく、テナントが入店している「デパ地下」というブランド力に惹かれているのでしょう。
デパ地下の惣菜やデザートは高いのになんでOLや主婦がガンガン買うのか!?のまとめ
私よりもお金を持っていないであろうOLたちが、なぜデパ地下でガンガン惣菜を買っているのかという疑問から始まった今回のテーマ。
理論的にデパ地下の惣菜のお値段をスーパーやレストランで提供している同じ商品と比較してみたり、OLたちのふところ具合を探ってみたりしました。
色々と考察してみたところ、OLたちは「惣菜」を買っているのではなく「デパ地下」というブランドを買っているという結論にたどり着きました。
これって、商材が地下階で販売されている「惣菜」になっているだけで、地上階にあるハイブランドのショップでバッグやアクセサリーを購入している意識と変わらないんですね。
ブランド力、大いに結構!
少なくともデパ地下の商品は百貨店側が吟味した上で販売されているわけですから、美味しさや品質に間違いはないものばかりです。
デパ地下のブランド力をランチタイムにご披露しているOLの方々は、ぜひブランド力だけでなく、厳選素材を使用したデパ地下惣菜が持つ素晴らしい味も併せてご賞味くださいね。